先住民の保護区へドライブ

ここはオンタリオ州ピーターボローから車で北へ14キロほどのところにあるオジブエ(Ojibwe)先住民の保護区。先住民のさまざまなアートやグッズを扱うWhetung Ojibwa Centreがある。タックスフリー。

この地区に入ると制限速度が50km/hrとなり、どんなに見通しがよくて空いていてもこの速度を守って進む。ハイウェーでの移動に慣れているせいか、途端に時間の流れが緩やかになり、まわりの景色の色や匂いや風の動きに敏感になり、自然を感じる時間が訪れた。

その後、トレント大学が有するハイキングトレイルを散策していたら、ティピを発見。その姿は森に溶け込んでいる。意外に大きくてしっかりした造りだ。

4年半ぶりに日本に一時帰国! (teamLab)

今日は豊洲にあるteamLab★Planets Tokyoへ。初めてゆりかもめに乗った。新橋から新豊洲までの約30分ほど、車窓に目を奪われた。東京湾やら、ビッグサイトやら、ガンダムやら。

会場は新豊洲駅のすぐ目の前。移転が決まっているこのteamLab★Planetsには信じられないほど多くの人が押し寄せていて、長い行列ができている。しかも、そのほとんどが外国人観光客。スタッフも国際色豊かで皆、日英バイリンガルで対応している。

会場ルールの説明を聞いてから、アート体験へ。いくつものデジタルアートを堪能。写真には撮り尽くせない。

アートは進化している。

彫刻家が住む町までサイクリング

PeterboroughからLakefieldという町までサイクリング。すると、こんな彫刻が庭に転々と置いてある家を発見。自転車を止めて鑑賞していたら、家主でアーティスト本人が出てきて、作品について興味深い話を聞かせてくれた。彼の名前はDon Frost。曲線が空を斬るようなダイナミックでユニークな動きのある彫刻は、インスピレーションに任せて30分ほどで概ね形が決まるという。それだけに失敗を繰り返すんだ、と倉庫の外に重ねられた残骸を指さして笑った。

Donの家を後にして、少し水辺のまわりを走り、最後にLakefieldのダウンタウンでアイスクリームを食べて帰途についた。気持ちのいい夏の日だ。

ピカソ「青の時代」展、AGOで開催中

オンタリオ美術館で2021年10月6日から開催中の「PIcasso: Painting The Blue Period」に行ってきた。

若くして才能を開花させ、その一生を芸術に捧げたパブロ・ピカソは、作風をコロコロ大きく変える作家としても有名だ。その中でも、当時、もっとも商業的に成功しなかったのがこの「青の時代」の作品群。抽象画家としてのイメージが強い彼だが、親友の自殺をきっかけに、世の中の底辺で生きる人々を真摯に見つめて描いた青春期の作品には、華やかな時代の作品とは対局的な暗澹で生々しいエネルギーを感じる。

本展覧会では、たとえばポスターにも使われている「The Blue Room」で描かれている室内に飾られていた絵画作品のリアル版の展示があったり、ピカソが影響を受けたロダンやロートレック作品の展示があったりと、鑑賞者にとって奥行き感のある内容となっている。

ウイークデーの昼前くらいに出かけたので来場者も少なめ。ゆったり鑑賞できた。

1903年の作品「The Soup」は、「青の時代」では数少ないやや明るめの作品。

1904年の作品「The Frugal Repast」。このエッチング作品は資金作りのために製作したとか。弱冠23歳のピカソのこの成熟度と多彩な芸術的才能には心底度肝を抜かれる。

若さゆえの研ぎ澄まされた感性で孤独と陰鬱な作品を描き続けた「青の時代」から、「薔薇色の時代」へ。色のトーンが一変し、題材も女性のヌードが多い。

その後は、キュビスム、新古典主義、シュルレアリスムの各時代へと駆け上がっていく。

ところで、「青の時代」の作品の中にはキャンバスの下に別の作品が描かれているものがあることが明らかになっており、本展覧会でもテクノロジーを駆使して解明していく様子をビデオで紹介していた。確かに興味深いが、ピカソにとってこれが明るみに出るのは不本意ではあるまいか。

2022年1月16日まで開催中。入場には予約が必要。詳細は以下のサイトをご覧ください。
https://ago.ca/exhibitions/picasso-painting-blue-period

Immersive Van Gogh – ゴッホの世界観に浸る

パリで大成功をおさめたヴィンセント・ヴァン・ゴッホ展「Immersive Van Gogh」が7月1日からトロントで開催。この展覧会は新型コロナウイルス対策を行い、来場者は床に描かれた白い円内で鑑賞する等、安全に楽しめるよう配慮されている。

広いスペース360度すべての壁面と床に広がるゴッホ作品。ビジュアルアートと音楽のコラボレーションで展開される展覧会は、従来の美術館で原画を鑑賞する展覧会とは異なり、まったく新しいアートの楽しみ方を体感させてくれる。開催は2020年9月30日まで。

会場はオンタリオ湖をのぞむトロントスター紙のビル内。

公式サイト https://vangoghexhibit.ca/

トロントにあふれるアート魂

トロント大学のキャンパス内を散歩中にお茶目なアートを発見!

公園の入り口等に必ずある、もはやお馴染みとなったソーシャルディスタンシングの注意喚起の案内板。トロント市民はしっかり守っています 🙂

Shinya Kumazawa at Baldwin Village Maker Fair

8月4日(日)、正午から午後7時まで、トロントのダウンタウンのBaldwin Villageで「Baldwin Village Maker Fair」が開催され、トロントを拠点に活動を続ける日本人画家、熊沢慎也氏が出展した。

約20点あまりの新旧合わせた作品群はバラエティに富み、独特の色使いが際立つ。

特に目を引いたのは、今年、火事で焼失したフランスのパリにあるノートルダム大聖堂を描いた大作。2枚を左右につなげた作品は柱を中心にミラーイメージで描かれており、細部の描かれ方が微妙に異なっていて興味深い。自身も現地に二度足を運んだという。悲劇が起こったのは二度目に足を運んだ直後だったそうだ。

熊沢氏は、地元トロントではハイパークの自然やトロント市内の風景を描くアーティストとして知られており、多くの人の目を楽しませていた。

ちなみにこのBaldwin Villageはチャイナタウンやケンジントンマーケット、オンタリオ美術館といった人気スポットの近くにある小さなストリートながら、キッチュなショップやカフェが並ぶ落ち着いたユニークな場所。ぶらりと散策がてら訪れるのにオススメだ。

<熊沢慎也氏の今後の作品展の予定と連絡先>

Aug 18- Oct 13th

Bending Spoons Gallery @Vesuvio Pizzeria & Spaghetti House

3010 Dundas St. West, Toronto / Tel: 416-763-4191

Aug 22- Sep 26th

Group Show – Social Medium, Why Art?

Etobicoke Civic Centre Art Gallery

399 The West Mall, Toronto

*Opening Reception Aug 22, 6 – 8pm

公式ウェブサイト www.shinyakumazawa.com

AGO – ヘンリー・ムーア!

トロント出身の建築家フランク・ゲーリーのデザインでトランスフォーメーションし、2008年にリニュアルオープンしたAGO(オンタリオ美術館)。近年は草間彌生さんの展覧会などでたくさんの人が訪れていますが、特別展以外でもたくさんの見どころがあります!特にヘンリー・ムーアの彫刻がずらりと並ぶHenry Moore Scrupture Courtは必見。

また2階のダンダス・ストリートに面した回廊では素晴らしい建築とアートの融合を堪能できます。

Art Gallery of Ontario
https://ago.ca/

Hiroshi Yamamoto “Colour of Toronto”

トロントを拠点に活躍している日本画家、山本博さんの個展が3月14日から4月14日まで、地下鉄ローレンス駅近くのPatisserie Sebastienで開催中だ。

トロントの風景を色鮮やかに生き生きと切り取った作品群はどれも温かい雰囲気で、見ていると気持ちがほっこりしてくる。

パティスリー・セバスチャンの美味しいスイーツと温かいドリンクを堪能するのもお忘れなく。

Grey Matter AR

カナダ国内外で活躍中のビジュアルアーティスト、 Karen Vanderborght による「Grey Matter AR」と題した個展がTirinity Square Video (410 Richmond St W, Suite 121) で3月21日(木)~28日(木)まで開催中だ。

会場には、壁に似たような50枚のプリントが展示してあるのみで、普通の展覧会とは少々異なる雰囲気だ。この個展の目的は作品を鑑賞するのではなく、作品から発信されるAR(拡張現実)を体験すること。

そのため、携帯にアプリのSnapChatをインストールして持参することをお勧めする。

気になるタイトルを見つけたら、まずSnapChatで撮影し、表示の指示に従ってアンロックすると自分の顔のまわりにさまざまな変化が起こる
AR体験をまわりの人と共有すると楽しさ倍増。音声でシニア達が語る名言も心に刻もう
ビジュアルアーティストのKaren。質問にも気軽に答えてくれる

3月21日のオープニングでもたくさんの人がARを体験

シニアの言葉は私達が生きる意味への理解を深めてくれると語るKarenは、21世紀の新しいシニア世代とのつながり方、コミュニティとのつながり方を提案している。

開催は3月28日まで。

<information>

https://www.facebook.com/events/1014524012090298/