4月3日、世界の新型コロナウイルス感染者数が100万人に達した。カナダは4月2日に感染者数が1万人を超え、4月中に5万人を超えた。亡くなった方のほぼ半数が高齢者で、特に長期介護施設での集団感染と人手不足が大きな問題となっており、ケベック州とオンタリオ州の長期介護施設には医療訓練を受けた軍のチームが派遣され、支援を行っている。
ケベック州とオンタリオ州の感染者数が圧倒的に多いが、この2州を含めほとんどの州がピークに達したと見られる。そのため、各州ではビジネス再開のプランが検討され始めた。
COVID-19アプリができ、ウェビナーなどオンラインでのイベントが急速に一般化し、会社のスタッフや友人同士のZoomやSkypeなどを使ったバーチャル・ミーティングも日常生活に浸透してきた。運動のための外出は認められているものの、多くの公園は人が集まらないよう閉鎖されている。スーパーやドラッグストアは入店に人数制限をもうけているため、店の外には順番を待つ人々の列が見られる。店外も店内も2メートルのソーシャルディスタンスが遵守されている。最前線で働く医療従事者などには優先的に店内に入れるよう配慮されている。 もともとカード社会ではあったが、 レジでは直接的な接触を避けるため、ほとんどの人がクレジットカードで支払っている。スーパーやドラッグストアに設置されている買い物カゴは常に消毒されていて、以前の薄汚れてシミだらけ、時には得体のしれないベタベタしたものがついていたカゴが今や見違えるようにピカピカになっている。スーパーでは朝に高齢者用の時間帯をもうけているところもある。外出自粛が続く中、各メディアはメンタルヘルスのケアも忘れないようにと呼びかけている。トロントのハイパークも桜を見に出かける人が出ないように閉鎖する措置がとられた。侵入した人には750ドルの罰金が科される。そのかわりにトロント市のウェブサイトで桜の開花をライブ配信する。トロント市のジョン・トーリー市長は「再び開園できる日が一日も早く来るよう、今はルールを守ってほしい」と市民に呼びかけた。
トロント市のホームページ(ハイパーク)
https://www.toronto.ca/explore-enjoy/festivals-events/cherry-blossoms/